サイトのタイトルに『空観』としました理由は、「正しいものの見方」を考えようと
いう意味合いから、仏教で説かれている根本真理としての「空」を理解し、そのこと
を現実に即して実践することを主眼としています。
ものごとの実践において真の正しい価値基準が必要なことはいうまでもありませ
ん。その為には何が「根本の真理」なのかを正しく理解することが必要となります。
「空観」とは、「(もの・こと)のあり方の真理」を正しく見極めること、を意味します。
まず、「空」とは何か?
これはこのサイトの主要テーマです。したがって、その内容に関しては本編で順
を追って説明することにしますが、予め冒頭に要約しておきたいと思います。
「空」は仏教の根本真理です。ご存知の『般若心経』に書かれている「色即是空」
「空即是色」の「空」です。言葉としては良く使われ、認識されているこの「空」も、そ
の意味を正しく理解されている方は意外に少ないようです。仏教者といえども実践
となるとかなり怪しい?と思われます。
この「空」の真理さえ理解できれば仏教は観えたも同然なのですが、そう簡単な
ものではありません。また簡単に説明しきれるものでもありません。しかし、少しで
も事前にご理解頂く為に敢えて試みてみます。
「空」とはどういうことか一口で言いますと、すべての「もの・ことの成り立ちのあり
方」を説明するものです。そのあり方は「相依性」であるというものです。つまり、「も
の・ことは、すべて相依って成り立っており、一つとして単独で存在することはない」
ということを説明しているのです。
具体例として「光と陰」を見てみましょう。光は陰に依ってその存在が認められま
すし、又、陰は光に依ってその存在があります。この光と陰は、どちらか一方だけで
は成り立たないことはご理解いただけると思います。このように双方が相依って成
り立つことを「空」といい、宇宙のすべてに妥当するとされています。
これと同様に、「男と女」「美と醜」「愛と憎しみ」「苦と楽」、更に「善と悪」というよう
な、ものに限らず言葉や概念までも、すべて二者相対として相依って成り立ってい
るのが我々の住む世界(宇宙)なのです。
仏教では『世の中すべてが相依性の関係で成り立っており、故に相対する事柄
について是非や善悪を争うことは無益であり、苦しみの根本となる。この真理を正
しく明らかに観て、固執せず「中道」を歩みなさい。そうすれば悩むこともなく心は平
安である』と、説かれています。このことが「空の実践」ということになります。
苦しみの原因はものごとに執着することにで起きるものだから、この真理(空)を
正しく観て、執らわれの心を無くして生きることを教えられているのです。
しかしながら、この理屈を理解したからといってそのまま実践できるものでもあり
ません。弛まない水の流れるような実践こそ重要であり、またそれは至難な問題な
のです。でも諦めてはいけません。些細なことでも前向きに実践することで確実に
目的地に近づくはずです。その為には仏教の真理や道理に慣れ親しみ、一つのこ
とでも実践していくことが大切ではないかと思います。
このサイトが、現代の心無き混迷した時代を、何を基準に、何を頼りに生きれば良
いかを模索する人々にとって何らかの指針になれれば幸甚です。
ー守道ー
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