理性:難解と思える「空」も解説してもらうと意外と易しいのですね。勿
論、実践は至難だというのはよくよく解りました。当に、『言うは易し、
行うは難し!』ですね。
ところで、「魂」については、生理的にも、理性的理解としても苦し
むのですが・・・。
本能:生理的にですか・・・?
確かに、理性としては理解し難いというのは解りますが、生理的に
というのは本能的なものであって、理性の範疇に入らないものなの
ですが・・・。
何れにしても、最後に「魂」について説明をし、理解を仰ぎたいと思
います。
〈魂とは何か〉
・ウィトゲンシュタイン曰く、『言葉で語りえないものは、沈黙せざるを
得ない』
・釈尊曰く、『なにごとも経験したものでないものを、そのまま信じて
はならない』
この戒めを踏み超えて、敢えて言葉にします。そして、かなりの
非難を覚悟する勇気を我が魂に求めます。
魂とは、無意識の領域に存するもので、生命そのものです。それ
は本能のシステム全体でもあり、こころの陰の支配者でもあり、脳
のダイナミズムでもあります。それは太古の人類以前からの記憶や
情報を蓄積した歴史的環境的形成の遺伝子の集合体であります。
更に、その魂の働きは自然の法則に則ったものであり、それは宇
宙意識と繋がったものでもあります(これ以上言葉で説明するのは
不可能です)。
これらの説明では、一体何のことかと、一層理解に苦しむことに
なりかねませんね。
言語的理解はこの辺りまでで、あとは感覚的な理解が必要です。
何故なら、魂は言語の世界を超えた感覚・感情の世界に属するもの
だからです。
古代より東洋のヨガや禅定の伝統世界では、魂について知覚を越
えた感覚での探索が為されてきた所以がそこにあるのです。
しかし、今、感覚世界は科学の光が少しずつですが当てられてき
ています。
次に、科学が示した脳の働きと本能の素顔をみておきましょう。
理性:それでは、本能や脳を知れば魂が理解できるのでしょうか?
本能:そのとおりです。理解できます。但し、理解することと、感得す
ることとは違います。それは「空」の理解と「悟り」の違いと同じ
です。故に、魂を感得することは、悟りを体得することと同じこと
になります。
最初に断っておきますが、現代の脳科学でも、魂を解明したわけ
ではありません。その存在を議論すること自体、形而上学の問題で
あり、科学ではナンセンスであるとみなします。それが科学の姿勢
です。しかし、魂の概念としての定義如何では、科学的な範疇に入
ることもあり得ます。
ここで言う「魂」とは、前述したように、本能や反射機能の神経中
枢である脳のシステムを含めた、「脳のダイナミズム」をいうのです。
ということで、脳科学による本能についてみていくことにします。
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